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ウェブアプリのつくりかた 2

つくる人のメリットとハードル

what is Web App ?

マルチプラットフォーム

0 はじめに

ウェブアプリの特徴について、使うひとのメリットになる話を前回しました。いかがだったでしょうか。これに 引き続き今回はウェブアプリを作り、送り出す人のメリットになる話をします。しかしこのためには何とかして超えたいハードルが立ちはだかっているのです。

1 配布する際のメリット

ウェブアプリを作りホームページで公開すると、このアプリが欲しい人は自由に使うことができます。 通常の物品では供給する側が在庫の補充や調整などの作業をしますが、ホームページではこのような必要がまるでありません。 これだけで人件費ゼロで24時間年中無休営業の無人配布が実現できます。

ただしここでもしアプリの代金を集金しようとすると途端にやるべき仕事が増えてきます。また納税を怠るとこれはまずいことになります。これらをきちんとするにはコストがかかります。結局利益がでるか損失がでるかはやってみないとわからなくなります。

ところがもしアプリを無料にすると、これらの仕事は発生せず、消費税もかかりませんし黒字にも赤字にはなりません。アプリを作る際の苦労は金銭的に報われませんが、アプリによってはボランティアとして成立することもあります。

また世の中には、有用なソフトを無償公開しそれで名をあげている人もいます。またその実績を別のビジネスや自分の就職活動に使うこともあります。 『実はあのソフトを作ったのは私です』などと紹介するわけです。 だからまんざらボランティアとも言い切れません。

Web文字盤はかれこれ3年間、無料で配布を続けていますがとくに問題なく継続しています。私が所属する法人の偉い人から、『このアプリでお金を受けとってはいけない』と助言を頂きましたが、今では長く途切れず継続するヒントがここにあったと思います。『非商用』とはそれ自体になかなかメリットもあるようです。

2 超えるべきハードル マルチプラットフォーム

パソコン用アプリを作る方法は、通常、Windows用とMac用で異なります。プログラムを作るときに使うパソコンもソフトも知識も異なります。そして、両方できる人が少ないので、作る人も別になることがよくあります。その他、Android用、iPhone用も同様です。このように同じ目的のアプリを使用するOSごとに何種類も作ることになり、その仕事をするには多くの人が必要になります。そのためそれぞれの人にふさわしい待遇(お金など)をして機材の準備もするにはかなりの費用がかかります。またこのような仕事ができる人は忙しいので、簡単に集まりません。こうして、Windows専用とかMac専用などのアプリがよく見かける一方で、どんなパソコンでもスマホでも動くアプリを作ろうとするとかなりお金がかかり、アプリの値段も高くなります。このため今でもあまり見かけないのです。

この問題を解決しないと、手持ちのどのパソコンやスマホでも動くアプリはつくれません。そもそも無料のアプリは夢のまた夢です。これらはアプリを使う人にとって重要な条件だとの思います。 そこでこれをなんとかして、ひとつのアプリで全部動くようにしようというのが、マルチプラットフォームの考え方です。特徴はなんと言ってもお金の節約です。

マルチプラットフォームにはいくつかの種類があります。 そのひとつが、パソコンでもスマホでもほとんど同じに表示されるホームページの技術をベースにして、これにプログラムを合体させて、マルチプラットフォームを実現させる方法です。

私はホームページを自分で作ってきましたので、作る方はなんとかなりそうです。これに加えてあとプログラミング、この場合はJavaScriptというプログラムを使えるようになれば、このハードルもなんとかなるかもしれません。

そこで5年前のエンチャント文字盤からJavaScriptの勉強を始めました。 その後、Web文字盤の試作品作りと勉強と改善を交互に繰り返しました。この間に音を出したり画面を動かしたり、タップに反応させたりなど、機能を一つ一つ作り上げ改善も加えてきました。

このように書くと独力で作り出したようですが、ネット上には手がかりになるヒントや事例がたくさんありますので、それらを参考にして、真似して作って、結果を確認する作業を繰り返しました。

このような具合になんとか自分でできるようになったので、動作が遅いという欠点も実際にやってみて試して見ました。Web文字盤の文字盤切り替え動作が一番負荷がかかるところですが、パラパラとコミカルに動いてくれて、実用的には十分許容範囲にあることがわかりました。

ネットで検索すると、単に『動作が遅い欠点がある』としか書いてありません。この欠点があることは調べれば簡単にわかりますが、どの程度遅いのか、許容できるのか致命的なのかはやってみないとわかりません。このように『知っている人とわかっている人の違いはかなり大きい』のがモノ作りの世界です。

以上のように顔の見えない人々の支援としぶとい試行錯誤の末、なんとかマルチプラットフォームのアプリをつくれるようになりました。

せっかくですので、このやり方を類似の計画に取り組んでいるみなさんに参考にしていただけるように、説明していきたいというのがこのページの目的です。

3 おわりに

これらの作業を自分でやらずに誰かに頼めば、かなり高額の請求が届くことでしょう。こんなやりかたではお金がいくらあっても足りません。

また開発というものは失敗がつきもので、結果はある意味で運次第です。そのため努力しても報われないことはよくあります。 このような取り組みを維持し継続するには、はじめからお金がかからないようなやり方を工夫する必要があります。

ここでご紹介する方法は、時間はかかります。苦労はします。すべてが水の泡になるかもしれませんが、お金はあまりかかりません。 大金持ちになる可能性はとても低いですが、どん底におちる可能性も低いです。

例えば生活するための収入があり、空いた時間を使って、困っている人の助けになるとか、そのほかの目的のために何事かを企画実行しようとする人には、ここでご紹介するような方法が適していると思います。

参考URL


2023/09/08 公開

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