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障害をもつこどもたちのためのおもちゃ 6

ぐるぐる その1

ぐるぐる その1

Drops (参考URL)のおとこのこがクルクル回ります

0 はじめに

ここまでいくつかのおもちゃを作り皆さんに紹介してきました。 それらは、寝たきりだったり座位が安定していなくても、ある程度以上の運動ができタブレットなどの操作もいくらかできる人たちを対象にしていました。 これらにより、いくつかのおもちゃの可能性を示すことができたと思います。

今回は、さらに運動の面でも知的な面でもむつかしい状況の人むけのおもちゃについて考えていこうと思います。この場合ご本人ができることはずいぶん限られていると考えられますので、周囲の人々の役割にも期待していきたいと思います。

1 今回の試作品

今回はこのページトップのようなものを作りました。まず起動すると男の子の顔が現れゆっくり回転し始めます。 ここで画面をタップ(クリック)すると回転と停止を繰り返します。 あとはこれが延々と続きます。ただこれだけです。この他にはありません。 画面のタップの代わりにiPadタッチャーを利用してほかのスイッチを使って同じことができます。

ぐるぐる1 モーメンタリ

ぐるぐる1 モーメンタリその2 パソコンでEdgeまたはFirefoxを使う場合はこちらをどうぞ

ぐるぐる1 オルタネイト

モーメンタリとオルタネイトの違いについてお知りになりたい方は試しに両方やっていただくのが一番時間がかかりません。しかしもっと詳しくお知りになりたい方は、 不自由を持つひとのためのマウス作り 2 モーメンタリとオルタネイトをご参照ください。

2 使い方

このおもちゃを使ってできること、やってほしいことはいくつかあります。 まずスイッチ操作の練習ができます。合図にあわせたり、音楽に合わせて操作練習ができます。モーメンタリとオルタネイトの両方ありますのでお使いになる方に合わせて選んでください。

また、オルタネイトタイプを使えば、長押し、短押しの練習、つまりどれだけ長く押せるか、どれだけ短く押せるかの評価に利用できます。この際に押している時に震えがあるかどうかも観察できます。

さらにスイッチ適合(スイッチ選びや置き方など工夫してうまく使えるようにするテスト)にも使えます。

また、どのくらい使うと疲れるのか、どのくらい休むと回復するのかも知ることができます。このようなところを曖昧にしておくと、動作がうまくいかないのかそれとも疲れているのかそれとも飽きてきたのかが区別できませんので先々挫折しやすくなります。

使い方をまとめると、ご本人にとっては体を動かすエクササイズとして、周囲の人々にとってはご本人の身体状況についてよりよく知るために役に立つと思います。ここで簡単にまとめてみましたがやはり、周囲の人々への期待が高いことがおわかりいただけると思います。

3 作り方概要

ぐるぐる1は、Box2dを使用して、StaticbodyとDynamicbodyをつくり、両者をRotationjointで連結して回転させています。さらにDynamicbodyに画像を張り付けています。画面に表示されるのは貼り付けた画像です。画像を変更すれば見た目を変更できます。

そのうえで、回転トルクと最高回転数を画面タップ(クリック)のタイミングで変更しています。 この回転トルクと最高回転数そしてDynamicbodyの大きさに基づき、物理エンジンBox2dが、回転を制御しています。 言語はJavaScriptを使っています。

4 おわりに

いくら回転ものが好きでも、あまりやりすぎると目が回ります。このサンプルでは回転を少なめにしてありますが、それでもほどほどに休みながらやりましょう。

いかがでしたでしょうか。今回のぐるぐる1を発展させたぐるぐる2を開発中です。テーマは『参加』です。どうぞお楽しみに

参考URL


2021/12/09 公開
2021/12/16 モーメンタリその2 追加

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