赤い矢印がクルクル回り止まります
前回ご紹介したぐるぐる1はいかがだったでしょうか。まずパソコン、タブレットやスイッチなどの道具はうまく準備できたでしょうか。またお使いになる方はうまく操作できたでしょうか。初めての方はいくらか練習も必要でしょうからゆっくり気長に取り組まれるようお勧めします
実はこのような場合、普通はものの準備には思いの外時間も手間もかかります。 初めてならなおさらです。ちょっと試してみるだけでもあれこれ手間暇かかり、もしかすると借りることもできず出費が必要だったりします。 私もこれまでそんな苦労話をたくさんお聞きしたものですから、みなさんの身近にあるものを使って何とかできないかと考えてきました。
これを『アルテク』と呼ぶ人たちもいます。身の回りにあるテクノロジを活用するという意味だそうです。これは確かにいいアイデアですね。スマホ一台とVOCA二台を持ち歩くのはあまりスマートではありません。このようないきさつでスマホやタブレットやパソコンなど、身近にあるテクノロジを利用して目的に近づくのが私の目標と考えています。そして作ったのが、こちらのサイトでご紹介しているいろいろなプログラムなのです。(アマチュアが作ったのにプログラムとはこれ如何に?)
さて前回お話ししたように、今回のキーワードは『参加』です。前回ご紹介したぐるぐる1の練習の成果を利用して多分もう少し楽しいことに挑戦してみましょう。
今回は男の子の画像の代わりに矢印を回転させました。またまわりにさいころの絵があります。矢印を回転させ止めると1から6の数字のどれかに止まります。これを動かせるとあなたもこれでもう『サイコロ』になれます。
ぐるぐる2 モーメンタリその2 パソコンでEdgeまたはFirefoxを使う場合はこちらをどうぞ
モーメンタリとオルタネイトの違いについてお知りになりたい方は試しに両方やっていただくのが一番時間がかかりません。しかしもっと詳しくお知りになりたい方は、 不自由を持つひとのためのマウス作り 2 モーメンタリとオルタネイトをご参照ください。
すごろく遊びの仲間に入るのはちょっとむつかしい。だいたいそばでみているだけでさみしい思いをしているひともサイコロの役ができれば一緒に遊べるでしょう。ぐるぐる2はこんな目的で作りました。
今回のおもちゃは単に画面の中だけではありません。スイッチを操作して矢印を回すとおともだちみんなが自分の方を見ています。矢印をとめると、おともだちがキャーキャーいって騒ぎます(多分ね)。よろこんだり、がっかりしたりしてかなり賑やかになります。スイッチ操作で動くのは矢印だけではなく、その場にいる人たちも動きます。ここがこのおもちゃ、ぐるぐる2の新しいところです。
でも、途中で疲れて休憩すると、たぶんみんなの機嫌が悪くなります。「はやくしてよー。まちきれないよ」と文句をいう人もいるかもしれません。余談ですがとやま弁では「はよしられまー」といいます。よかったら使ってみてください。話を元にもどします。こんなときは頑張りも必要です。このように『参加』には苦労もつきものです。でもそんなときは誰かと交代できるようにすればいいでしょう。(単にさいころを用意しておいてもいいですね)何回かやっているうちに少しづつたくさんできるようになるでしょう。
また、おともだちの中にはさいころ役をやりたくて、わりこんだり、とりあげたり、泣いたり、ケンカになることもあるかもしれません。このように『参加』にはいざこざもつきものです。まずこの機会にいざこざも体験しておきましょう。きっといつか役に立つことでしょう。
笑いあり、涙あり(予想です)のスゴロクをまずは楽しんでください。周囲の大きなお友達はやさしく見守って適当にほどよくやってください。みなさんの出番はまだまだ先です。
ぐるぐる2は、ぐるぐる1と同じ魔法を使って男の子の顔の絵の代わりに矢印の絵を画面に出して回しています。また6種類のさいころの絵も同じ呪文で表示していますが、回転はさせません。
これを料理にたとえると、ラーメン一人前を作るかトッピングを変えて三人前つくるかの違いしかありません。ただし盛り込んだアイデアは違います。これがプログラミングです。 またさらに、百人前、万人前、億人前になっても大した違いはありません。ただ食べきれませんね。
以上、簡単な説明でしたがおわかりいただけたでしょうか。
もういくつねるとお正月。お正月には、そうだすごろくをやりましょう。
(もちろんいつやってもかまいません。)
2021/12/17 公開
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