月ヶ瀬離床センサ 作り方
材料(一台分)
● 洗濯バサミ,1個,(ごく普通のもの)
● 銅板,10mmX20mm厚さ0.5mmを2枚
(ホームセンターなどで10cmX20cm,厚さ0.5mmの大きさの板が入手可能.参考価格320円)
● 電線,4m
(二心.被覆が厚めのナースコールに使用しているものと同じ電線が好ましい.ホームセンターでも入手可能,参考価格20mで1180円)
● 単心の電線,約50cm.(あり合わせのものを使用しました)
● ナースコールコネクタ,ナースコールボタン側に使用しているもの(プラグ)と壁面に取り付けられているもの(レセプタクル)の2種類,1組.(使用する病院,施設によって異なりますので,ナースコールメーカに確認して入手してください.)
● インシュロックタイ,1本,(ホームセンターなどで入手可能)
● 平座金(プレーンワッシャ),M3,2個,(ホームセンターなどで,ボルトナットとセットで入手可能)
● 水糸,10cmくらい.(建設現場で縄張りに使用する糸.ホームセンターで入手可能)使用する主な工具
ボール盤(その他のドリルなど),φ3.5の刃,板金はさみ,ブラインドリベット,ハンダこて,ヤスリ,ラジオペンチ,ニッパなど
製作の手順
1.洗濯バサミ部分の製作
厚さ0.5mmの銅板を10mmX20mmに板金ばさみで切り取る.角部分やはさみでの切断面は鋭くなっているので,怪我をしないように注意を要する.これらの部分にはヤスリをかけ,なめらかにする.ドリルで図の位置に穴を開ける.(使用する工具によっては穴あけを先に行ってから,切断を行った方が作業が順調な場合がある.)
長さ10cm程度の単心の電線を銅板に写真のようにハンダ付けをする.
洗濯バサミを,2つの本体と丸いバネに分解する.
2つの本体の物をはさむ面に,先端のとがった千枚通しのようなもので,穴を開ける.
銅板を洗濯バサミ本体に図のように取り付け,ブラインドリベットで固定する.このとき補強のためブラインドリベットの裏側にM3の平座金を挿入する.
銅板を洗濯バサミの内側に折り曲げ,洗濯バサミを組み立てる.
2.コネクター部分の製作
レセプタクル(写真は当院ナースコールシステムに適応した,トーコン(株),YVRAー16BR2M,参考価格380円)の2本の端子に10cmくらいの単心電線をハンダ付けする.このとき端子部分を熱収縮チューブなどで絶縁する.
プラグ(写真は当院ナースコールシステムに適応した,トーコン(株),YVRAー16BR2M,参考価格380円)の端子に長さ4mの二心電線をハンダ付けする.さらに,レセプタクルにハンダ付けした2本の単心電線をプラグの端子に各々の端子番号をそろえて(即ち,プラグの1番端子とレセプタクルの1番端子,プラグの2番端子とレセプタクルの2番端子を)ハンダ付けする.このとき,プラグの端子には2本の電線をハンダ付けするところがむつかしいかも知れない.さらにこれらをプラグのケースに収まるようにコンパクトに仕上げる必要がある.このような面倒な方法を採用する理由はこちら.
3.洗濯バサミ部分とコネクタ部分の接続
長さ4mの二心電線の他端は,洗濯バサミの先端に取り付けた銅板につながる2本の単心電線にハンダ付けし,この部分も熱収縮チューブで絶縁する.最後に,洗濯バサミの持ち手の穴に水糸の輪をつけ,ここに二心ケーブルをインシュロックタイで固定する.またベッドに固定するためのひももここに取り付ける.(このページの一番上の写真参照)
タグ(洗濯バサミにはさむ板.このページの一番上の写真の左側)
プラスチックの板にひもを付け,タグとする.当院では薬剤の空き容器を利用している.ボール紙の紙片(あると便利)
名刺程度の大きさのボール紙にひもを付けておき,看護/介護作業の際に洗濯バサミにはさんでおくと,誤って作動させずにすむ.(当院の看護師さんが考案しました)
03/05/15 公開