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Web 文字盤 9

タブレットの準備OK

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上 10インチタブレット 下左 7インチ 下右 4.7インチスマホ

0 はじめに

4種類の文字盤を持つWeb文字盤4の開発はこれからも続きます。しかしここで一段落つけて別の取り組みをすることになりました。次は実際の生活の場面で使用してもらい、使い勝手や問題点や改善点の洗い出し、言うなるモニター調査の準備に取り掛かりました。

幸い長くお付き合いのある方にご相談したところ快くお手伝いいただけることになりました。そこでWeb文字盤を手持ちの10インチタブレットで試していただいたところ、すこしの説明と練習ですぐに使えるようになりました。ただ、電動車いすのテーブルで使うには、10インチでは大きすぎ、4.7インチスマホでは小さすぎてよく見えないと(身振りで)教えてくれました。これがこの方の貴重なリクエスト第一号です。

このような要望はこれまでもありました。ほとんどの場合、文字がよく見えないなどの理由でした。しかしご存知のように伝の心もレッツチャットもサイズは一種類しかありませんのでこのようなご要望に十分おこたえすることはできず、前々からなんとかしたいと考えていました。でもWeb文字盤ならちょうどいい大きさのタブレットを用意すればそれでいいのです。これは簡単で確実です。

このような事情で7インチのタブレットを手に入れることになりました。そこで今回は同じようなことを考えている皆さんの参考にしていただくために、お話をしていくことにしました。

1 新品か中古か

まずはじめに新品のタブレットを買うか中古にするかを考えました。価格コムなどを調べてみると、アップル製品で数万円から、Android製品で15000円くらいから商品があることがわかりました。経済的にゆとりがあれば新品は保証もあり確かに安心ですのでお勧めです。しかしそうではない場合もよくある話ですので、次は中古を探してみました。オークションサイトやメルカリを探してまわると数千円程度でなんとかなるようです。これで話がいくらか現実的になってきました。

2 WifiかLTEか

通信方式も費用と関係しますので重要です。Wifiは無線LANでLTEはスマホのデータ通信のことです。どちらもそれぞれお金がかかります。最近の製品は両方できるものが多いですが、中古など古い機種では片方だけのものもあります。しかしこの方のお住いにはWifiがありません。データ通信の費用もつらいところがあります。

しかしこのようなことは予想されましたので、Web文字盤にはPWA機能をつけオフラインでも利用できるようにつくりました。開発には苦労もありましたがおかげでこんな場面で苦労をかけなくてすみます。

結局タブレットのメンテナンスに使用するためWifi仕様にしました。そしてこの方がお使いになるときは常時オフライン(機内モード)にして通信コストがかからないようにしました。また充電はお願いすることにしました。

3 機種の選定

程度の良い中古タブレットをより安く手に入れるには機種の選定が大切です。そこで大量に売れた年の大量に売れたモデルをねらいます。中古市場にたくさん存在すれば価格は下がりますし、またブームだから買ったのに実はあまり使っていない場合も多いからです。2012年から2015年にはタブレットの出荷台数は右肩上がりでした。この時期のヒット機種はiPadですがiPadは中古でも高いのでやめて、この時期のAndroidのヒット、GoogleのNexus7(2013)をねらうことにしました。この機種はなかなか評判もよいようです。結局、箱なし付属品なしの程度の良いものを約3000円(税送料別)で手に入れました。(上写真)

手元に届いたあとは、初期設定し前々回の手順でインストールし試運転を繰り返しています。

4 おわりに

今回はWeb文字盤のモニター試験のために中古のAndroid端末を入手したお話をしました。いかがだったでしょうか。現在はこのような道具が随分安価に手に入るようになっているのはおわかりいただけたでしょうか。さらに今回の価格はとくにお得だったわけではなくごくごく平均的な相場価格なのです。ちなみにページトップの写真の三点はどれも同じような価格です。これくらいの価格なら導入する際も故障や修理の際もかなり冷静が保てますし、精神的負担も軽いことでしょう。これが今回一番の収穫です。

若い人とお話すると、なにかと将来に希望を持てないひとがずいぶん多いようです。日本のものつくり産業の衰退や少子高齢化が気がかりなようです。むかしはよかったなどと老人のような台詞を言います。

でも昔の日本では輸入品はかなり高価でした。昔の日本は安い原料を輸入して安い労働力で製品化して輸出していた関係で輸入品は高価でした。教科書にある話ですね。これら安い製品をアメリカなど先進国が買ってアメリカ国内の高い仕事に使いました。今は中国などが安い製品をどんどん輸出しています。昔の日本のようです。今の日本はこの安い製品を使って日本国内のためのできるだけ高い仕事を選んで高い収益を上げて高い給与を払う必要があるのにうまくいっていません。その仕事はむかしアメリカがアメリカのためにやった仕事とは似ているかもしれません。ちがうかもしれません。何しろ時代も国も違います。さてこのさきなにをどうしたらどうなるのでしょうか考えてみましょう。

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2020/02/28 公開

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